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「中津川に住もう!」
中津川に住もうスタッフ 2024年4月24日 水曜日
移住サポーターの田中浩子です。
中津川市加子母に夫婦で20年ほど前に移住し、「たなか野菜畑」という屋号で露地野菜や野菜苗を栽培している農家です。
私が住む中津川市最北端の加子母地区は居住地域の標高が約400~700mです。
農業にとって大事な基準となる降霜は、5月初旬に遅霜で10月下旬に初霜ということが多く、霜を気にしないでいられるのは半年弱になります。結構厳しいですよね。
気温はというと一番寒い頃はマイナス10度を下回り、日中も零下という日もあります。
夏は30度を上回る時間帯もありますが朝夕は涼しく過ごせます。(我が家にはクーラーはありません)
雪は豪雪ということはなく、近年は年に1~2回雪かきをしたりします。

つまり、冬が長いんです。山合いなだけに日照時間も短いのもポイントです。
一応お伝えしますが、私は冬の凍えるようなシーーーンとした空気も大好きです。
でも、冬は長い。それだけに春への思いは募ります。
春が近づく2~3月。根菜類を食べ続けることにも飽きてきます。
最初に地面に見つけるのはオオイヌノフグリ。
小さな小さな青い花を見つけた時のワクワクはなんともいえません。
フキノトウを見つけると、眩しくて嬉しいんです!
二十四節気の清明を過ぎると、途端に植物が柔らかい雰囲気になります。
そうなると桜の開花がカウントダウン!
毎日毎日、出会う人と桜情報を話し合います。

(写っている畑は西方いもを育てる予定です)
ソメイヨシノが先頭を切ってピンク色を増していくと、追いかけるように八重桜、枝垂れ桜の蕾が膨らんでいきます。
そうなるとソメイヨシノはピンクというよりも白く見えるのも不思議です。
今年の場合は、ソメイヨシノの開花とほぼ同時にコケモモや枝垂れ桜も咲きました。

この季節の加子母は、まさに桃源郷。散歩しているだけで幸せになれます。
美しい風景を整え続けてきた先人達に思いを馳せて、感謝の気持ちが湧きます。
この幸せを噛み締められるのは山里に住む特権です。
ソメイヨシノが満開だったのはたったの2日。あっという間に葉桜です。

季節は足早に新緑へと進んでいます。
田んぼに水が張られて、朴葉の蕾が膨らんできています。


鳥達も賑やかになり、生命力が爆発したかのような山里の春です。
農作業も一気に進んでいきます。