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「中津川に住もう!」

中津川市へようこそ!山が近くて川がきれいで水も空気もおいしい

2024年9月末(外国人含)

人口と世帯
人   口 73,750人
男  性
女  性
36,244人
37,506人
世  帯 31,931世帯
中津川市に住もう

移住者体験談

これから中津川市へ移住定住をお考えのかたの参考にしていただくため、実際に移住定住された方にお話をうかがいました。

中津川へ移住しました

中津川市加子母在住 佐野さんご夫婦  2019年2月掲載

出身地:山梨県 静岡県
現住所:中津川市加子母
ご職業:大工

加子母には1年半程モデルハウスを借りて住んでいまして、2016年4月から就職してこの家に住みはじめました。だいたい5年程。奥さんは結婚してから、静岡から中津川市に来ました。

 

Q01 移住は、いつ頃からどのようなきっかけで始めましたか?

大学は、名古屋工業大学の建築学科にいたのですが、学校の課題で、『コミュニティを誘発する建築物を提案してください』という設問があり、コミュニティについて考えても、なかなか答えを出せなくて悩んでいました。
また、僕が幼い時に体験した地域行事が、子供が減少していく中で失われてはじめていて、そのことが、ずっと僕の中で気になっていました。
そこで実際現場に出てみよう!と思っていた時に、ちょうど僕が所属していた藤岡研究室に加子母地区から『域学連携』の誘いが来たのがきっかけですね。話を聞いて、すぐに加子母にいきたいと思いました。

 

Q02 中津川市に住もうと思った決め手はなんですか?

地歌舞伎が大きな起点でした。役者として大学院の2年間出演させて貰ったのですが、練習をしないといけないので、2、3ヶ月滞在ということになりました。それでモデルハウスを借りて、移住者の田中さんにもお世話になり、バイトもさせてもらっていました。
そこから半分名古屋、半分加子母みたいな生活に切り替わっていきました。
そうやって行事だけじゃなく日常的なことも過ごしていく中で、徐々に中津川市への移住に繋がっていった感じです。

 

Q03 不安なことはありませんでしたか?
僕は就職をどうしようかなとは悩みました。
『かしも明治座』の耐震改修工事があり、それの記録を1年間常駐して記録することになったんですよ。
明治座は、地歌舞伎の練習で何度も訪れていた場所で、すごく良い所だなって魅力も感じていました。明治座の記録活動は、就職活動の時期とも重なっていたので「就職活動をしない」という決断をそこでしました。

役場で作業中に「どうしようか悩んでるんですよね」と話していたら、たまたまそこに今の会社の社長が来て役場の方が「この人雇わないか?」って言ってくれて「いいよ」って社長も。
その時は本格的な話はしていないのですけど、「なんとかなるか」と思って決めました。
なんだか加子母ならではというか、一応履歴書は出しましたけど(笑)
本当に役場の方に良くしてもらって、地域の方にも見守って貰っていたなっていうのは感じます。

 

Q04 中津川市にはじめて来た時の印象は?

最初は研究室のみんなで訪れ、バスで案内してもらいながらで『かしも明治座』とか『加子母の大杉』とか学校とか、観光スポットにまわる感じでした。でもこれじゃわからないと思い、その後一人で訪れました。
その時にたまたま『環境デー』という6月の第一日曜日に国道沿いに花を植えるという活動があって、行ってみたら住民総出で花を植えていて、その姿を見て感動したことを強く覚えています。
終わった後には地域の方と大きな鉄板を囲んで、いろいろと話をさせてもらいました。

それが自分の小さい時の経験とリンクして、魅力的に感じました。
その中で田中さんと知り合い、次の年には歌舞伎に参加してバイトもさせてもらって。
奥さんも、去年歌舞伎にチョイ役で出演しました。「空きが出たのでどう?」っていう風に。
村の駐在さんとか、学校の先生たちが出る演目に出させていただいたのですが、なかなか出来る体験ではないですよね。

ここで一番感じたことは、受け入れる態勢ができているということですね。
『木匠塾』という活動があって、学生たちが夏の間、たくさん入って来たり、そういう事が毎年恒例であることが関係していると思うのですが、みなさん、知らない人が入ってきても声を掛けたり、コミュニケーションをとったりすることが日常で定着しているから、私たちが入ってきても同じように受け入ることがここではきっと普通の事なのだろうと思いました。

Q05 実際に住んでみて不便なことなどはありませんでしたか?

加子母は想像以上に活気がありますね。観光地の下呂温泉への通り道ということもあって買い物に関しては不便を感じたことはないです。ご近所付き合いもみなさんお世話をしてくださるし、声も掛けてくださるので、孤独になる不安というのがなくて。

季節ごとの行事などは、取り残されないように配慮してくださっているので不安がないですね。
周りの方が本当にすごく優しく、孫や娘のように思ってくれているので。

趣味の話ですが、映画館が遠いなと感じますね(笑)今では遠出の楽しみの一つです。
唯一心配なことは冬には水道管が凍結して、家事が大変になるのではと心配はありますが、それはこの土地のことでみんな共通の事だと思うのでなんとかやりきるしかないかなって思います。
静岡はめったに雪が降らない地域で、まずは雪に慣れること楽しむことかなと。

 

Q06 移住をしてから、楽しんでいること、これからしたいことや楽しみにしていることは何ですか?

移住してから畑を始めまして、自分で育てた作物を採って食卓に並ぶ楽しさを感じました。

また野生の野花でドライフラワーを作り、庭がある家ならではの楽しみ方を模索できる場所です。
家の中は出来る範囲で手を加えています。テーブルやお盆、玄関の台などは現場の廃材や貰った材料で作りました。

使わない廃材は薪に使えるので薪ストーブを設置して、少しずつ家を整えて楽しんでいます。
そのうちに自然と人がここに集まってきて、遠くからも泊まりで遊びに来てくれますし、大きな家だからこそ人を招きやすく、静岡の父母や友人を呼べるのも楽しみです。

加子母の地歌舞伎を指導していらっしゃる先生が、毎月三味線と日舞の稽古を開いていて、今後私も参加しようかと思っています。
三味線や日舞は習い事の中でも敷居が高いと思いますが、加子母では当たり前のように伝統芸能や伝統舞踊を稽古されているというのがステキな場所だなって。
冬には麹室も体験して、大豆麹から味噌を作ったり、お醤油も作ってみたい。ご飯がおいしいと嬉しいし。

あまり背伸びをせず、徐々にやれることを増やしていければなって思っています。

 

Q07 加子母に移住して良かったなということを教えてください

静岡に居たら自分で何かできることを探していたと思うのですが、ここにいたら自然とやることが見つかって、「家の物を作ろう」とか、「何かに参加しよう」って。
そういう風に思わせてくれる土地なんじゃないかなと思います。楽しいです。

近所に野菜作りのスペシャリストや、職人さんが沢山いるところだと思うので、多くの学びがあると思っています。
みなさん仲がいいですよね。新年会が来週あるので、すごい楽しみにしています。

静岡へ里帰りすると、今では加子母に早く帰ろうと思うようになりました。
自分の家がここにあるのだなって。

 


Q08 これから移住をお考えの方へのメッセージをお願いいたします

移住環境を通して自分自身を考えるきっかけになると思います。
幼い頃から家族から友人、地域の中で人々に支えられてきたはずですから、
移住して地域に入っていくことは、気づかなかったことに気づかされることが沢山あるのではないかと思っています。

地域のお付き合いは、行事や草刈りなど、慣れなくて大変な部分もあるかもしれないですが、水路の整備や田畑を耕すこと、お味噌を作ったり、生きていく知恵や技術を持っている人がいっぱいいて、子育てや生活においてそのようなことを身に着けていくことが今後とても重要だと思っています。

自分自身の経験値になっていきますし充実感もあり、当然のようにこなすことが目標ですね。

あと、静岡に比べて加子母の冬はすごく寒いので、生き物がいなくなり、水も凍って無音になるのですが、暖かくなるにつれゴソゴソと虫や草が出てきます。そのようなことが季節の変化を教えてくれて、それと合わせて行事もあるので、この行事がきたらこの季節になった、みたいなサイクルを感じやすいです。
都会だと一度だけのイベントで終わったりするものが多いと思うのですが、加子母のようなところではそういうグルグルと回るサイクルがあるので、変化を感じながら徐々に自分たちの暮らしを組み立てていって、無理の無いように、豊かな暮らしみたいなものができるようになっていったらいいなと思っていて。
そういうサイクルが僕らは楽しいので、みなさんもぜひそのサイクルに入ってみてください!という感じですね(笑)

昔から会合とか、地域を整備するっていうことはあって、中津川市加子母という場所は、そういう繋がりが当たり前のようにずっと続いているのがすごく良いところなんですけど、ここだけじゃなく移住したその場所で、習わしとかいろんな行事がきっとあると思うので、自分がこういうとこが合うとか合わないとかも気づくと思うので、思い切っていろんなとこに“住んでみる”を楽しむ。
移住するっていうのはすごく面白いことですよって伝えたいですね。